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2023年1月31日
弔事とは? 読み方や意味、弔事におけるマナーなどを解説します
訃報を受けた際や、葬儀に参列する際などに「弔事(ちょうじ)」という言葉を目にする機会があるのではないでしょうか?
「弔事」の読み方や意味、類義語についてご説明します。
また、弔事における装いのマナーや、香典の準備方法をご紹介します。突然の訃報に慌てないように、遺族と参列者が準備することを知っておきましょう。
弔事とはお悔やみ事を指す言葉
弔事とは、死去や葬儀などのお悔やみごとを表す言葉です。弔事の正しい読み方や、言葉の意味をご説明します。また弔事の際によく使われる言葉をご紹介します。
葬儀に参列する際に慌てないよう、基本的な用語の意味を理解しておきましょう。
弔事の読み方と意味
弔事は「ちょうじ」と読み、死去や葬儀などのお悔やみごとを表す言葉です。死去・お通夜・告別式・火葬・納骨という、人が亡くなったときに行う一連のことを弔事と言います。
弔事の「弔う(とむらう)」という漢字には、人の死を悲しんで、遺族にお悔やみの気持ちを伝えるという意味があります。弔事の主な目的は、故人の死去を悔やむことです。
一般的に弔事は、故人が亡くなってから初七日または四十九日法要までの期間を指します。
弔事の意味と類義語について
弔事は、死去や葬儀などのお悔やみごとを表す言葉です。弔事の類義語には「弔い」「弔意」「追悼」「死別」「喪中」「忌中」があります。
- 「弔い(とむらい)」人の死を悲しみ、哀悼の意を表すること。
- 「弔意(ちょうい)」人の死を悼み、悲しむ気持ち。
- 「哀悼(あいとう)」死者の生前を偲び、その死を悼み悲しむこと。
- 「死別(しべつ)」人が亡くなったために永久に別れること。
- 「喪中(もちゅう)」故人の親近者が喪に服している期間で、死後一年間です。
- 「忌中(きちゅう)」死者の親近者が喪に服し、忌みつつしんでいる期間で、普通は死後四十九日間を指します。
弔事と弔辞の違い
弔事と間違いやすい言葉として「弔辞(ちょうじ)」があります。弔辞は、亡くなった方へ伝える、お別れの挨拶のことです。葬儀や告別式で故人と親しかった方が、弔辞を述べるのが一般的です。遺族から弔辞を頼まれたら快く引き受けましょう。弔辞には、故人の死を知ったときの自分の気持ちや、故人の人柄が伝わるエピソードを述べます。故人との出会いや思い出を語り、最後は故人のご冥福を祈る言葉を入れましょう。
弔事と慶事の違い
「弔事」は「ちょうじ」と読み、死去や葬儀などのお悔やみごとを表す言葉です。死去に伴って行われる儀式や行事のことを指します。
一方、「慶事」は「けいじ」と読み、お祝いやおめでたいことを表す言葉です。一般的には、人生の一大イベントである結婚や出産のことを指します。お祝いの行事である入学式や卒業式も慶事にあたります。
弔事におけるマナー
葬儀に参列する前に、弔事におけるマナーを確認しましょう。弔事の服装や、バッグ・靴・アクセサリーの選び方をご説明します。お通夜や告別式に持参する香典の準備の仕方と、香典を包む袱紗(ふくさ)についてもご紹介します。
弔事の服装について
喪服には「正喪服」「準喪服」「略喪服」3種類あります。旧来からの形式では、喪主・親族・親近者は、お通夜には準喪服を着て、葬儀と告別式には正喪服を着用していました。そして参列者は、お通夜には略喪服を着て、葬儀と告別式には準喪服を着用するのがマナーでした。
しかし最近は、正喪服であるタキシードや和服を持っている方が少なくなった等の理由で、喪主や親族など含めて全員が、準喪服を着用するのが一般的です。
男性はブラックスーツに、光沢のない黒無地のネクタイ。女性はブラックフォーマルのワンピースやアンサンブルを着用します。黒色であってもフリル、レースはふさわしくないので避けましょう。スカート丈は膝下の隠れるものが上品です。黒色のストッキングを着用して、露出の少ない装いにしましょう。
弔事のバッグ・靴・アクセサリーなどについて
バックは黒色で光沢のない、シンプルなデザインのものを選びます。殺生を連想させる革製品のバックやファーは避けましょう。
男性は、本革か合皮のシンプルな黒い靴を選び、金具のついた靴は避けます。
女性は、ストラップのついた靴や高いヒールの靴は避け、シンプルな黒いパンプスを選びます。ネックレスは一連の真珠を選びましょう。二連のネックレスは、不幸が重なることを連想させ、縁起が悪いとされています。結婚指輪は着用可能です。それ以外で指輪をつけるなら、真珠の指輪にしましょう。
弔事の香典・袱紗について
弔事の香典は、お線香や花の代わりとして、死者の霊前に供える金銭のことです。熨斗袋(不祝儀袋)は白無地で、黒白または双銀の結び切りの水引きがついたものなら、各宗教共通で使用できます。
香典袋の表書きは薄墨で書くのがマナーです。表書きは、宗教や宗派によって書き方が違います。仏教徒は一般的に「御香典」「御霊前」と書きます。ただし浄土真宗は「御仏前」です。神式は「御玉串料」「御榊料」と書き、キリスト教なら「御花料」と書きます。
香典には新札を使わないのがマナーです。適度に使用感のあるお札を用意しましょう。新札しか手元にない場合は、折り目をつけて使用します。
香典は袱紗に包んだ状態で、お通夜か告別式のどちらかに渡します。紫色の袱紗なら、慶事と弔事の両シーンで使用できるので便利です。
弔事で遺族が準備すること
遺族が弔事の際に準備することは数多くあります。特に重要なことは、故人の関係者へ訃報を伝えること、そしてお通夜と葬儀の日程を決めて、会食の手配をすることです。それらの方法について紹介します。
訃報の連絡をする
訃報(ふほう)とは、人が亡くなったというお知らせのことです。家族が亡くなったときは、親族・勤務先・友人・知人など、故人の関係者に訃報を伝えます。
最近は電話で訃報を伝えるのが主流です。ただし状況によってはメールやファックス、手紙、SNSなどを利用する方がよい場合もあります。訃報を早く確実に伝えるために、連絡手段は柔軟に選びましょう。
訃報は、故人の名前、亡くなった日時、お通夜・告別式の日程と会場などを関係者に伝えます。家族葬にする場合は、このときに葬儀に参列する必要がない旨を伝えるとよいでしょう。
葬儀・会食・返礼品の手配をする
遺族はお通夜と葬儀の日程を決めて、会食の手配をします。参列者の人数を見込んだうえで、会食の場所と、用意する食事の数を決めます。遺族や親族に相談できる場合は、ひとりで決めずに相談するのがよいでしょう。
返礼品とは、お通夜や葬儀の参列者全員にお渡しするお礼の品です。タオルやコーヒーなど、日用的に使用する消耗品を選ぶのが定番です。最近では、かさばらないクオカードや図書カードが選ばれることも増えてきました。返礼品の内容と数量を決めて、葬儀社に手配してもらいましょう。
弔事で参列者が準備すること
弔事に参列するときは、喪服と香典を用意して弔問の準備をします。参列の際に落ち着いて行動できるように、お悔やみの言葉を事前に考えておきましょう。弔事には「忌み言葉」があります。どのような言葉があるのかを確認しておきましょう。
喪服・香典など弔問の準備をする
弔問のための喪服と香典を準備します。お通夜や葬儀に参列する際には、喪服を着用するのがマナーとされています。弔事の装いのマナーを確認しておきましょう。香典の表書きは、宗教や宗派によって異なります。訃報の連絡を受けた時に宗派を確認するか、葬儀が行われるお寺の宗派を調べるなどして、事前に確認しておきましょう。仏教徒は一般的に「御香典」「御霊前」と書きますが、浄土真宗は「御仏前」です。神式は「御玉串料」「御榊料」と書き、キリスト教は「御花料」です。宗派が分からないときは「御香料」にしましょう。
お悔やみの言葉を考える
弔問する前に、ご遺族へのお悔やみの言葉を準備しておきましょう。事前に弔問に適した言葉を確認しておくと、スムーズにご遺族へ弔意を伝えられます。
お悔やみの言葉を伝えるときに、「忌み言葉」を使わないようにしましょう。弔事の忌み言葉には、「重ね重ね」「いよいよ」などの重なることを連想させる重ね言葉や、「死亡」「苦しい」などの死を連想させる言葉があります。弔事の忌み言葉を、事前に確認しておくとよいでしょう。また、遺族に死因を尋ねることはマナー違反です。
まとめ
弔事(ちょうじ)に関する言葉をご紹介し、弔事のマナーについてご説明しました。弔事は頻繁に起こることではありませんが、人生で必ず起こる出来事です。いざというときに慌てないように、正しい知識を身につけておきましょう。
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